水中は呼吸に制限もかかりますし、水圧の問題や低い温度に長時間さらされるリスクがあります。ダイビングは日常生活とはまた違うトラブルが起こる可能性があるのです。一般の健診だけではダイビングで起こりうる身体のトラブルを十分予見することが難しいのです。当クリニックでは、そうした病気や体質を見つけるためのダイビング健診を行っています。
水中で起こる病気による死亡事故は心臓、肺、脳のトラブルが多く、特に動脈硬化も強く関係していることがわかってきています。動脈硬化のほか、溺水を起こすような発作的な病気を見つけて予防することがダイビング事故を予防する上でとても重要です。
当クリニックで行っているダイビング健診は、ダイビングの可・不可を判定することが目的ではありません。
病気になる前に異常を見つけ予防すること、もし病気や危険な体質が見つかったら、どうすれば安全にダイビングができるかを専門家の立場からわかりやすくお伝えするのがこの健診です。
たとえば喘息の患者さまでも、適切なコントロールを続けていて、長期間発作がおこっていなければ、安全に留意しながらダイビングを楽しむことは可能です。逆にご自分ではお元気だと思われていた方に、循環器系のトラブルが隠れていて危険と隣り合わせの状態だったことがわかったケースもあります。
はじめてダイビングをしたいという方が受けられるケースが多いのですが、40代以上の方でダイビングを楽しまれる方、数年ぶりのダイビングを予定している方には、念のため受けていただくことをおすすめしています。
まずは担当医までご相談ください。